NS Writing(仮改訂版)

日本手話記述法(si5s方式)のガイドブックを改訂しました。まだ「仮」ですので、突然の変更があるかもしれませんが、よろしくお願いします。

 

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日本手話記述法ガイドブック(si5s)
Nihon Shuwa Writing - digits - Ver1-1Rev
PDFファイル 2.5 MB

日本手話学会におもう

日本手話学会で手話言語記述法研究会という部門が設置され、中山慎一郎さんが中心になって研究を進めている。いろいろな記述法を紹介しつつ、意見交換しながら、日本手話に適した記述法を研究していこうという試みであろう。こうした場に、ろう学校の先生方が参加し、教育における手話文字の在り方についても検証していくことも肝要であろう。そのように思う。

 

 

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「日本手話を記述する」ブログを立ち上げました

NS Writingは使わないと次第に忘れられてしまいますし、また使われることもないでしょう。なので、NS Writingを書き続けるという決心を示したく、下記のとおり、ブログを立ち上げました。まずは、手単語をすこしずつ登録して、文レベルまで書けたらと思います。

 

「日本手話を記述する」ブログ

 

NS Writing(日本手話記述法)

Robert Arnoldらによって開発されたsi5sによるASL Writingを一部日本手話仕様に適用し、翻訳してみました。

http://www13.jimdo.com/app/s1caa03b3c4b583d7/p139faef26df190ab/

 

埼玉県立特別支援学校大宮ろう学園で一部の生徒にNS Writingを紹介し、自分の名前をNS Writingで記述できるかどうか検証して見ました。

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ASL Writing

2011年正月に、帰省先でYouTubeでいろいろ検索していたら、ASL Writingという書記システムが開発されたという、ビデオ投稿を目にした。Arnold Robertによる、s5isチームで開発した書記システムのプロモーションビデオであった。ASL Writingについて詳細を紹介したホームページ(http://www.s5is.com)を閲覧した。ワークブックも出ていたので、注文しようと、Robertさん宛にメールを送った。早速返事が来た。2月中旬に日本に行くので会えないか?というものであった。ワークブックを日本まで送ってくれるかどうかという打診に、本人が来るという返事だったのでびっくりした。ちょうど、こっちもなかなか時間がとれない状態だったので、平日の夜に会おうということで話がついた。Robertさんがアメリカから日本に来たのが、2月19日であった。初めて、Robertさんと会ったとき、すぐASLWritingの勉強が始まった。1時間ぐらいのレクチャーであったが、充実していた。ホームページで紹介されていたワークブックは残りわずかで、最後の一冊になるとのこと。その一冊をプレゼントしていただいた。

大宮手話フォント試作版完成

ようやく、大宮手話フォントが出来た。今回は試作版である。そのまま使えるかどうか検証を進めている。フォントはまだ公開できないが、公開できる日が来たら公開したい。

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手話の手形カード作成

手話の手形をとりあえず25個決めました。25個の手形に対して、記号化したものをカードにした。これを手形フォントとして作成する予定です。次回は位置、動きの種類を策定し、記号化する。夏休みの間にフォントが完成できればと思っています。

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手話の文字化プロジェクト企画案を作成中

4月29日に昭和大学で行われた手話研究シンポジウムin東京から一ヶ月が過ぎた。この間、何もしていなかったわけではない。各国の手話辞典を調査し、SignWritingについていろいろ調べてみた。(ASLphabetについては現時点ではホームページで紹介されていること以上のことは分からない。)

調査したことは以下のとおりである。

(1)手話辞典に取り上げられている手話素(音声的要素)はどんなものか?

(2)辞書順はどのようになっているか?

(3)実際に手話辞典に記載されている手話の表記はどのようになっているか?

(4)文字の歴史について資料を確認

世界の文字は、表音文字、表意文字と大きく2つにわけられる。日本語の場合は表音文字と表意文字が混在し、かつ3つの文字体系(仮名文字、カタカナ文字、漢字)によって構成されている。英語ははっきり言って表音文字もしくは音節文字によって構成されている。

ASLphabetはどちらかというと、表音文字すなわち音節文字である。実際に記述する際、英語援用(英語アルファベット借用)も行われている。手話の音節文字や英語の音節文字を借用した記述法(すべてのスペルを大文字にしている)で記述することがある。これはおおいにヒントとなった。

現在、企画案を作成中で、6月15日に行われる会議で提案する。この日から本格的な研究がスタートする。

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手話の文字化に関するプロジェクトを企画中

今、手話の文字化に関するプロジェクトを立ち上げようと、興味のある人たちに声をかけている。

これまでの作業は、フィンランド手話辞典、スウェーデン手話辞典に掲載されている手形グループとドイツのHamNoSysでどう記述するか、一覧表を作成してみた。

HamNoSysにおける手形の表現方法を参考に、手形から関連付けし易い記号の検討を行う予定である。HamNoSysはよく考えられた記号であると思うが、より簡潔に表現できるものはないか。次回はSignWritingとの比較を行う予定である。

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日本手話の文字化研究室とは

 日本手話には書記言語というものがありません。手話を文字にしようという試みはいろいろなところで試みられています。また、手話を文字にするよりもビデオに収録する方がよいという考えもあります。しかしながら、ビデオの場合はハード的な制約がつきまとい、いつでもどこでも手話を媒体を通して見られるわけではありません。また、手話の膨大なコーパスを活用するにも、手話の特性を考慮したインデックスを用いるか、日本語ラベルに頼らざるを得ません。子どもたちが絵本を読む感覚で、常に同じ手話表現を保つには、やはり「文字」というメディアは必要だと思うのです。子どもに覚えてもらい、より使いやすい文字にどんなものがあるのでしょうか。

 アメリカのアリゾナ大学サム・スパラ博士らは20数年の研究を経て、ASLphabetというアメリカ手話文字を開発し、実際の教育に活用しています。英語のアルファベットは26文字であることを基準に、ASLphabetも20~30文字であることが望ましいと判断し、32文字に絞ったとのことです。32文字でどこまで表現しうるかは今後の課題になろうかと思いますが、こういった試みは重要であると思っています。日本語においては50音。日本人はどのように50音を覚えて行ったのでしょうか。やはり「教育」によって、です。

 文字教育を前提に、アメリカなどでの試みを参考にし、日本手話の文字化研究をしていきたいと思っています。